岩田年浩 俳句

平成28年作句

ちゃんちゃんこして鉢巻の孫の手や
紅いべべ思わず微笑む七五三
ハンドマイク私語の男女に振り向ける
夏草や先祖が墓みな屋敷向く
地車を引く手たくまし秋河内
安芸離れ京河内集いて今摂津
永観堂紅葉に微笑む妻の顔
秋天神幼き頃の少年誌
忍び泣く祖母の思い出秋遠し
枯葉浮く蹲の水に薄氷
落ちぶれし旧家の軒に氷柱かな
紅き寺廓の子女の春何処
私語もやむ幕末花街の大蝋燭
妻の焼く秋刀魚の香り秋進む
老いに入りむなしさ半ばで大片づ
安芸門徒備前法華も似た雑煮
友弔 備後の冬山道険し
大酒も小事も飲みこみ年の暮れ
伯母の味けんちん汁を一人啜る
京土産持ちて家路の退職日
川柳と俳句が同居の雑記帳
冬日和こちらより高し学生の声
河原町昔日の友見た年の暮れ
寒椿花びら落ちて友訃報
世は変わっても御室の桜やわらかし

平成29年作句

幼子と童話読みたし春の宵
目を細め微笑む妻に赤ワイン
秋深し寝顔の似たる孫二人
片言の一歳囲む年賀かな
バス降りて園児駆け出す紅葉道

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